蒸留水の超音波測定

オッシロスコープの画面と温度測定用デジタル電圧計

 上の図は、超音波パルスを計測中のオッシロスコープの画面と、蒸留水の温度を表す熱電対の熱起電力を測定しているデジタル電圧計(右上部)である。石英ガラス容器の写真も参考のために挿入した。石英ガラス棒を伝わって水との境界で反射した超音波パルス(赤矢印の経路)の信号①が、オッシロスコープの赤いパルス①、水を通り抜けて反対側のガラス面で反射した超音波パルス(ピンク色の経路)の信号②が、オッシロスコープのピンク色のパルス②である。パルス①とパルス②の時間差Δtがオッシロスコープの画面下側の黄色で囲った部分に表示されている。時間Δtは、超音波が水(長さをLとする)を往復する時間に相当し、水の音速は、計算式 v=2L/Δt で求めることができる。下に、蒸留水の音速測定中の画面をいくつか示した。2L=12.58 mm として、それぞれの温度の水の音速を求めてみよう。

16.8℃ 31.3℃
44.8℃ 67.5℃
76.7℃ 85.9℃


蒸留水の音速の実験データ

熱起電力 [mV]
温度 [℃]
Δt [sec]
v [m/s]
0.668
16.8
8.531×10-6
1.258
31.3
8.316×10-6
1.809
44.8
8.197×10-6
2.748
67.5
8.100×10-6
3.128
76.7
8.092×10-6
3.510
85.9
8.099×10-6


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